感想をいうとすると、この映画は男はつらいよではない。
男はつらいよ その後の満男 これならまだ納得だが、おかえり寅さんというタイトルで期待100%で見に行った身としては、「これがいっぱいいっぱいだろうな。」という感想である。
寅さんは死んでいるのだ。もう新しい撮影はできない。この誰もがわかっている過酷な状況の中で作ったとしては、最高の映画だったとは思う。つまり現在の状況下で造り得る最高の映画ではあったということだ。
しかしそれは男はつらいよではなかった。
これは、「満男はつらいよ 三丁目の夕日」というタイトルにするべきであったと思う。
あまりのも矛盾する事が多すぎた。
満男は、小説家にはなれない。この設定は無理だ。
泉ちゃんは高卒で確かレコード店に就職したはずだ。それがヨーロッパに留学して英語ペラペラは無理だ。
私は、最初の段階で、満男と泉ちゃんが結婚したところからの話のほうがよかったと思う。
満男の中学生の娘の設定も無理だ。今時、あんないい娘はいない。
これは基本的に寅さん総集編にすぎない。
本当の寅さんファンは、見る必要はないと思う。
これは別に批判ではない。寅さんはいない中では、最高の映画であるとは言っておきたい。